投稿日:2018-10-09 府中 朝カフェの会
8/22 第272回府中朝カフェの会は、府中松下村塾設立のシェア。
本日の府中朝カフェの会は、共に学び合うをテーマにした府中松下村塾設立のシェアが有りました。
・吉田松陰は、"教える事は出来ないが、共に学ぶ事は出来る"と語り、学生達と寝食を共にした。
・自ら学んだ事を、仲間と教え合い、学び合う事で、更に深い学びを得る様な会としたい。
・毎月第4月曜日に学びの会を持ち、人数が増えたら、分科会を作り、対応する。
・身近な話題から、地域社会・日本・世界まで繋がる解決策を思考する人材が育つ様にしたい。
府中朝カフェの会でも、府中松下村塾の動向を注視していきたいです。
読書感想のシェア:
盆踊り 乱交の民俗学
「乱交とは言うまでもなく、初めて出会った複数の男女が、その場で性的な関係を持つ事である。
その反応は、前もって十分に想像出来る。
自分はそんな変態ではない、とか、質問自体が下品だ、といった類の答えが、
怒りや軽蔑と共に殺到する事だろう。
社会の中には、性に対するこの様なマイナス評価が、常識という強固な壁として屹立している。
しかし、私がこの本で指摘しようとしているのは、見知らぬ相手との性関係は、
つい最近まで日本人の性関係は、つい最近まで日本人の性関係の基本とされていたという事実である。
つい最近を、いつと特定する事は困難だが、記録の上では太平洋戦争が終わった頃まで残っていた事が確認出来るし、
話だけなら、現在でも行われている、という土地がいくつもある。
見知らぬ男女の性関係は、変態どころか、それが日本人の性関係の基本の一つであり、
社会構造の根幹に組み入れられていた。盆踊りは、その象徴である。
今では盆踊りは、例えば徳島の阿波踊りや、富山の風の盆の様に、観光名物として持てはやされたり、
東京や大阪などの大都市では見知らぬ隣人の融和策として行われていて、性的な匂いは欠片も感じられないが、
本来は年に一度の乱交の場であったのだ。
そして盆踊りが性的な乱交パーティーであったことは、鴎外や花袋だけでなく、
民俗学者の柳田國男や折口信夫も認めているし、各地の市町村史や警察史にも、多くの記述が見られるのである。」
下川耿史
貧困とセックス
「取材する中で、母親に客を紹介されて未成年の頃から売春をしている少女が居た。
その母もまた、母に言われて売春をしてきた。平成日本の話だ。
少女には、幼くして一家の稼ぎ手としてお金を稼いでいるプライドがあった。
悲惨な虐待家庭から逃げ出して、東京の街角を補導員に怯えながら彷徨い、
スカウトに紹介されて売春組織で稼ぐ事を覚え、客の名義でアパートを借りて、自力で生活している少女。
彼女にとって何よりも怖かったのは、その自由が大人によって壊され、
彼女の心身をズタズタにするまで虐げ続けた親権者の元に送り返される事だった。
彼女達は貧困な生い立ちの被害者ではあるが、セックスワーカーである事に被害者感情は無かった。
そこに四角四面な法と規範を押し付ける事が、なぜ彼女らが、戦い抜いてきた人生と人格を否定する事だと分からないのか。
入り組んだ問題の背景を理解しないがあまり、本来は分けて考える筈の問題が混同視されたり、
当事者側からすればまるで的外れな対策が真剣に語られたりする状況に一石投じたく、この対談仕事を受けた。
僕らが取材してきたのは、支援者にも繋がる事が出来ず、自らがなんの被害者であるかも認識出来ず、
苦しいと言えない、声に出す能力すらないという中でもがき続けている貧困者だったと思う。
対談の中で、いくつもの新しい気付きがあった。日本を蝕む貧困問題の、ラスボス像、も見えてきた感がある。」
中村淳彦
あなたを奪うの。偏愛小説集-それからのこと
「私はゆっくりと立ち上がり、身体を平丘の方に向けます。
あなたと別れた事を今は、後悔している・・今更こんな事を言うのは間違っているの、分かってるけど」
平丘の必死で動揺を亥押し殺そうとしている引き攣った顔は、先程までの大輔への怒りが、
私への欲情に変わった事を示していました。
何かを堪えている表情です---私の好きな男の顔です。
男は同情と弱さを見せれば釣れるという事を、私はいつ覚えたのでしょうか。
いいえ、女は元からそれを知っています。
私の様な、か弱い女は、同情と媚態という武器が無ければ生きて行けないのです。
私は涙を溢れさせながら、平丘の目を見詰め、顔を近付けて行きました。
平丘の唇が、私に触れたくて堪らないと、尖っています。涙も汗も、
女が流す水には男を惹き付ける匂いがあるのに違いありません。
お願い、私を助けて---奪って---。私がそう言いながら唇を突き出すと、平丘は激しく吸い込みました。
私を抱き寄せてくれた平丘の男のものが硬くなっているのが分かったので、
すかさずそれに自分の腰を擦り付けます。勿論、偶然そこに当たってしまったかの様に。
薄手のスカートを履いてきたのは、この為です。胸元がふわりとしたレースの襟のブラウスを着てきたのも、
近寄れば私の白い肌が覗き込めるからです。
舌で口内を貪られ、その力の緩んだ隙間から私は甘い声を漏らしました。
わざとや演技ではなく、本気で快楽を得ているのです。
男が私を全身で欲してくれているのを口付けだけで感じるなんて。」
花房観音
更に、盛り上げますよ~。